せ3分で分かる、せん妄って何?

(2)せん妄は身近な存在

あなたはせん妄になったことがありますか?

ほとんどの方が「ない」とお答えになるでしょう。でもそれは間違いです。一番身近なせん妄は「酒酔い」です。
 

酔っ払いは、せん妄そのものです

「酒酔い」はアルコール(薬)で脳の機能が不十分になるから起こる症状です。つまり、定義により完全に「せん妄」です。
 
風邪で頭がぼんやりして考えがまとまらなかったり、日中うとうとしますね。アレもほとんどせん妄です。せん妄は「高齢者の変な状態」「やっかいでよく分からない」ではなくて、誰でも経験するような身近な存在なんです。
 

せん妄は意識の障害 覚醒度・注意力・認知

 
その本体である、意識の障害といってもいろいろありますが、主には「覚醒度」「注意力」「認知」です。
電球
 
覚醒度は電球にたとえると「明るさ」、JCSやGCSなどです。
 
注意力は「光を当てる範囲」。
懐中電灯

周囲全体に注意を払うとき、目の前の人に集中するとき、この使い分けがうまくいかないので、一つのことに固執したり、点滴に気がつかなかったりします。酔ってグラスを倒しちゃうのも同じです。
 
認知は「電球の色」です。
電球の色

赤い光が当たっているのに青く見えるようなものです。天井の模様が虫に見えてしまったりします。
 

 

最終更新日2016.3.3 


 


 参考書籍
和田 健. せん妄の臨床 リアルワールドプラクティス. 新興医学出版社, 東京, 2012
日本総合病院精神医学会薬物療法小検討委員会. せん妄の治療指針.星和書店,  2005
Valerie Page著 鶴田良介監訳:ICUのせん妄 Kinpodo, 2013
上村恵一 他編.がん患者の精神症状はこう見る抗精神病薬はこう使う:じほう, 2015